冷えは万病のもとという事は、皆さんよくご存じの事と思います。
ですが冷え性で一番厄介なのは、低体温に慣れてしまって、自分が冷え性であるという自覚もなくなっている人です。そういう方、意外と多くいらっしゃいます。
まだ自覚のある人は、服装や食べ物など注意して早めに対策されるので、重篤になることは少ないのですが、自覚のない方は体の芯まで冷えて、病気になって初めて気が付く、または病気になってもその原因の一つが冷えであることにも気づかない方もいます。
それというのはクーラーの空気の動きでもご存知のように、熱というのは、上に向かい、さらに外に向かうという性質があるため、カラダの芯は冷えていても、カラダの表面や頭部は熱いとう現象が起こることがあるからです。女性に多い「冷えのぼせ」もそうです。下半身やカラダの芯は冷えているのに、顔だけはかっかと熱くなり、肌荒れの原因にもなります。
それからアトピーや花粉症の人によく見られるのですが、カラダの芯が冷えると、カラダは恒常性を保つためにカラダを冷やす水分を追い出したり、熱をつくりだそうとします。発熱反応つまり炎症反応が起こってしまうのです。これがかゆみや皮膚炎となります。
炎症は熱なので、アトピーや花粉症の人はよくのどが渇き冷たい水分をよく飲みます。
そうするとカラダの芯が冷え、カラダは温めようと益々熱つまり炎症反応を起します。
悪循環です。
このような時は、冷たい物ではなく金時ショウガ入り紅茶のような温かい物を摂り、足湯や腰湯、半身浴などでカラダの下半身からじっくり芯まで温める事で改善していきます。
汗も出てカラダの中の余分な水分も出ていきます。
カラダを温める薬草としては金時ショウガ、ケイヒ(シナモン)、蕃椒(トウガラシ)などがあります。
普段からこれらの薬草をお茶や料理などに取入れ、冷え対策をすることをお勧めします。
またこれらの薬草を使った入浴剤などもお薦めです。
さらに症状が進んだら、漢方薬で本格的に治療することが必要となります。
個々人の症状に合った漢方薬や生薬についてはご相談下さい。