腰痛、関節痛を治す

異常気候の中でも冬野菜の植え付け作業は 9 月に集中します。体の軟部組織の退行によって関節部の異常から痛みが生じます。腰痛や関節痛は漢方では虚労だけでなく瘀血 (血液の巡りの悪化)、冷え症などの他、内臓の病変の随伴症で出来る事も判断の中に入 れて原因を見出しておく必要があります。

近年、背伸びをすると急に腓返りをしたり、長時間同じ姿勢で農作業をすることが腰痛や関節痛の原因となったりする事をよく経験する様になりました。異常な時、自分で処方を組んで実効があるか体験した中で紹介したいと思います。

一昨年 5 月の連休は 10 日間もありました。春の農作業一筋で除草や転耕、植付けなど連日の労働の結果、はじめて腰痛を経験しました。歩行も困難な位となり十全大補湯を服用してなんとか回復しました。その後、毎日使用していますサラシア茶の中に有効と思われる色々な生薬、特に関節痛によ いといわれるものを 3g ほど添加して煎じ効果をみていましたところ、著効のみられるものが出ました。神農本草経には、「杜仲一名思仙。味辛平無毒。治腰背痛、補中、益精気、堅筋骨、強志、徐陽下 痒湿、小便全瀝。久服隆身、耐老。生山谷」とあります。杜仲は丁度樹皮の採取頃です。畑に植栽し ている杜仲(トチュウ科)の枝を切り樹皮を 2~3 日陰乾後煎じて服用しました。朝ベットの上で背伸びをしても腓返りもありません。腰痛も感じないほどよく効果の出るのに驚く位、生薬の効果を今も毎日実感しています。

 トチュウ葉は健康茶として血圧を正常化する事を期待して市販されています。杜仲の樹皮は医薬品ですので、採取時期、加工法、飲用法など、事務局にお尋ねください。花脊の薬草の森にも植樹する段取り中です。医薬品であっても自家用に栽培し採取して自分で用いるのは規制がありません。

 

 

 

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