梅の整腸作用について

  梅の整腸作用について、最近の科学的な研究の、梅の中に含有されるクエン酸と糖分が加熱で反応してムメフラール(Mumefural)という新しい成分がジャムやピューレ中に合成されます。
この化合物は血小板の凝集を抑制する事からいわゆる血液サラサラとなり、脳梗塞や心筋梗塞の発症の予防となります。しかし、根本的に治すためには動脈硬化の予防や治療が不可欠で症や血管の異常な繊維化を治さないといけません。また、本来は癌などの異常な細胞が出来ないようにする体のシステムがあります。

ところが何らかの原因で、例えば紫外線、タバコの煙、その他の発癌性の化学物質がDNAを損傷し、間違った情報が伝達されることで発癌へ進むこともあります。この損傷したDNAの正常修復に関与するアルデヒドデヒドロゲナーゼ(aldehyde dehydrogenase, ALDH)という酵素を梅肉エキスが誘導することがわかりました。
その成分の化学構造式(FA-1)は以下の様になっています。

 

 

また梅肉エキスにはアルデヒドデヒドロゲナーゼ2というアルコール代謝酵素の発現も増加させることが明らかとなっています。
紅景天製剤は二日酔いの予防や治療に有効ですが、梅肉エキスの添加はさらに活性を高めてくれると考えられます。身近にある大変に有用な食材と言えます。

薬剤師・医学博士 山原 條二

 

 

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